2010年03月14日
最近読んだ本:ガチ☆ボーイ
金曜の夜から土曜の朝にかけて、一気に読んでしまった本がこちら。
ガチ☆ボーイ (角川文庫) | |
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映画は見たことないんですが、知人に薦められたので読んでみました。医療監修している橋本先生は、その知人の元主治医なのです。
新しいことが全く覚えられないという「高次脳機能障害」をわずらった主人公が、大学のプロレスサークルに入り、奮闘していくというお話。これが予想以上に泣けて大変だった! ボロボロ泣いちゃいましたがな!
主人公は非常に頭がよく、将来を期待されていたのに、事故で脳を損傷。寝るとその日の記憶がすべて失われてしまうようになってしまった。だから毎朝、目が覚めると状況が飲み込めず、恐怖にかられる。でもポラロイドカメラとメモを使い、克明に日記を残すことで、自分に過去を伝えていくわけです。目覚めた自分に「日記を見ろ」とメッセージを発し続ける。
記憶がないなんて、そんなこと、普通なら泥酔したときくらいしかないですわね。それでも欠落する記憶はごく一部。本人にとってはある種都合の悪いことだけ覚えていない状況(苦笑) しかし彼は事故後、毎朝すべての記憶がリセットされてしまう。覚えていないということは生きていないのも同然といったフレーズがでてくるんですが、その気持ちは想像しようにもできないですよ。
実際、こういう脳の問題を抱えてしまう人はすくなくないようです。直接外傷をおう事故だけでなく、脳にまつわる突発的な病気や、心肺停止による低酸素状態などでも「高次脳機能障害」になってしまうそうです。
一口に「高次脳機能障害」といっても、損傷した部位や程度によっても症状が異なる。いわゆる人が変わったようになってしまうとか、突然怒り出すとか、そういう変化も含めていろいろ。運動機能障害なら目でみてわかるけれど、どこまでがその人本来の性格で、どこからが「高次脳機能障害」によるものかは判断が難しい部分も多いのがこの病気の特徴だそう。主人公のように、一見どこも悪くないように見える例も多い。リハビリである程度克服することはできても、治らない。一生付き合っていくしかないそうです。
決して他人事ではないので、そんなこともあるのだ、と知っておくのも悪くないです。
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投稿者 suzumari : 2010年03月14日 20:20