SUZUMODE

片付けに上がった私は驚きましたね。かわいそうなウニ。かわいそうなイクラ。かわいそうなでかいエビの姿焼き。普段の自分（田舎の学生）には手の出ないものばかりですよ。どれもみなおいしそうなのに、全く手をつけられず、温かいものは冷えて、新鮮なものは乾燥するに任せてる感じ。ちょっと刺身がつまめればよかったんじゃん？　というテーブルの様子……。

そのときの光景が思い出されましたね。そのすし屋では再利用するなんてことはありえませんでしたから、みんなごみ箱行きです。もったいなくてねぇ。。おもわず店のおかーさんに頼みました。

「このエビ、まるで手が付いてないんです。あたしいただいていいですか……」

おかーさんの許しを得ていただいちゃいましたよ！　かなりうれしかったｗ
おっさんのツバキが飛んでたかもしれないし、タバコの煙でいぶされてたかもしれないけど、その立派なエビは店のおとーさんが時間をかけて焼いていたものだし、やはりもったいないというか、かわいそうだったんですよね。

だから、船場吉兆の客があれこれ残すのはありがちだと思うし、もったいないと感じる気持ちはよくわかるし、再利用したくなる気持ちもわかります。そもそも残すなんてね！　でも他のお客に出すなんてのは言語道断ですね。もう「信頼」なんて二度と口にしちゃいけないんじゃないですかねぇ。

でも、正直いうと、高級料亭なんぞに縁のない自分には、ちょっとナナメな面白いお話に聞こえてしまいます。シニカルな昔話が1本できそうじゃありませんか？