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2003年10月14日

いのちの火

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この週末は連休だったおかげもあってかいろいろ落札していただいて、連休明けの今朝は入金確認&発送ラッシュ。順次さばいてゆかないと混乱しがちなのだ。

でもって郵便局と銀行をハシゴするためにいつもよりも早く起きて家を出た。近所のレンタルビデオ店の前を通りかかったとき、足元に見慣れないものを発見。よくみるとメジロが行き倒れている…。まだ息があって、体全体でふぅふぅしてる。車にでも体当たりしたのか、それとも寿命なのかはわからないけど、人が往来する場所だったからそのままにするのはむごいとおもい、片手でそっと持ち上げた。小さくてふんわり暖かい。だけどその暖かさの中にも明らかに何かが終わることはわかった。

「もし奇跡が起きて、運良く飛び立てるならそっと行ってちょーだいね」と誰にも踏まれない場所に移した。その様子を見ていた通りすがりのおばさんが、「あら…かわいそうに…かわいそうに…」としきりにつぶやく。

あたしはメジロを移動してからそのまま郵便局へ。だけどずっと気になって仕方なかった。ひさしぶりに触ったほわっとした小鳥の体温の記憶が、右手の手のひらからなかなか消えなかった。

銀行によっている間も、動物病院に連れてゆくべきかどうか、ずっと悩んだ。帰り道にみたとき、まだ息があったら連れてゆこう。鳥かごや餌はもってないけど、助かるようなら買ってもいいと考えて、帰路を急いだ。

レンタルビデオ店の前に来ると小さな塊が見えてきた。メジロはあお向けになって動かなかった。魂だけが飛んでいったらしい。

小さな命の冥福を祈りたい。

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その後、メジロの亡骸をどうしたか。
商店街の中のレンタルビデオ店の角にずっと横たわるメジロの亡骸。マッサージに行き、買い物に行き…と何度も目の前を通ったけど、正直どうしていいかわからなかった。でもそのうちしとしとと雨が降ってきて、雨にぬれ始めた様子を見ていたら、土にも帰れないのはかわいそうだと思い始め。コンクリートの上で、冷たく雨にぬれるままというのはいかがなものか。
だからといって簡単に掘り返して埋められる土を見つけることが難しいのが都会の難点。近所の川の土手を掘ってもいいけど、怪しい行動だと思われると困る。

考えた末、せめて土の上に…と思って、けいとうの花の咲く近所の花壇の植え込みにそっと移動した。

投稿者 suzumari : 2003年10月14日 12:46

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