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2003年09月24日

祭りの後

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夜、いつものようにスーパーで買い物をしていると突然男性が走ってきて、店員のお兄さんを捕まえて叫んだ。

「あんた、店員さん?ちょっときてよ!人が倒れてるんだよ!」

坊主狩りの若い店員はめんくらった顔をしつつ、男性の後について走っていった。あたしは「あのおっちゃんかもな…」と思った。買い物のあとエスカレーターで上っていくと、エスカレーターの最終地点にそのおやじが倒れていた。片手には白い紙パックの「鬼ごろし」を持って。

そのおやじはいつも見かけるおやじ。見るたびに頬を紅潮させて、ニコニコしながらカートを押している。ときおり店員さんをみつけては軽く話しかけ、のんびりと買い物をするのだ。片手には必ず小さなお酒のパックを持って。それが毎日だから、たぶんアルコール中毒なんだろう。

だけど昨日は違った。「鬼ごろし」にやっつけられたのか、ほとんど酩酊状態に近いおやじはカートがあるからかろうじて歩いているというような状態だった。ときおり上を向いては目をつぶり、半歩後ずさる。一瞬気を持ち直すのだが、まっすぐ歩けない。惣菜売り場のヘリ伝いにヨロヨロと歩いては止まる。完璧な酔っ払いだ。どうみたってとても買い物のできる状態じゃない。こちらが商品を選んでいるうちに、そのおやじの姿は見えなくなったので、店員に促されるなりしてその場を後にしたのだろうと思っていた。

「う~~~ん…」

エスカレーターを降りたところでバッタリと倒れていたおやじは、軽くうなりながら起き上がろうとしていた。さっき店員を呼びに来た男性の姿はない。店員の姿もない。そばに二人奥様が立っており、立ち話をしながらときおりおやじを見る。怪我はしていない様子だった。いつも一人でほろ酔い気分で買い物をするくらいだから、一人暮らしなんだろう。

昨日、うちの近所はお祭りで、御輿を担ぐ若い衆?が掛け声も高らかに練り歩いているような日だった。商店街では毎月行われている縁日でおなじみの出店が並び、年寄り衆は酒を飲んでご機嫌だったようだ。酩酊おやじも祭りの空気を楽しんで、飲みすぎたんだろうか。店員がおやじのことをわかっているのだから、救急車を呼ぶなり、関係者に電話するなり何らかの手は打っただろうと思って、その場を後にした。

商店街の中を自宅に向かって歩いていると、道端に投げ出された足を発見。また一人、人が倒れていた。介抱している奴も、倒れている奴もハッピにフンドシ姿でケツ丸出しだった。

(-_-;

投稿者 suzumari : 2003年09月24日 15:42

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